東雲神社の桜
4月4日は東雲神社の春祭で東雲(しののめ)能が開催されるというので観に行きました。狂言は「鬼瓦」、能楽は「泰山府君(たいざんぷくん)」です。
長い石段の左側に見える立派な建物は宝物館です。
松山藩に伝わる能面・狂言面や能装束などが収蔵されています。まず、御神前ですので全員が修祓を受けてから始まりました。
能楽の「泰山府君(たいざんぷくん)」は、藤原成範卿が、短命な桜の盛りを惜しんで閻魔大王と並ぶ地獄の十王の一柱「泰山府君」の祭を執り行いました。
ところが、天女が白雲に乗って舞い降り、桜の花のあまりの美しさに手折って天に持ち帰ってしまいます。
悲しんだ成範卿が祈ると泰山府君が現れ、天女を呼び戻して舞を舞わせ、手折った桜の枝を元に戻させます。
大いに神威を見せた泰山府君は、雨風から桜を守り、七日の命を二十一日に延ばして帰って行きました。
1日でも長く桜を眺めていたいこの時期にぴったりの内容でした。