全国に三例のみの
整った八幡造

社殿

建築は江戸時代初期ながら、
よく桃山 時代の遺風を継承しており、
金箔をはった円柱、彫刻を抱いた蛙股、
海老虹梁など極彩色の豪華な建造物です。
京都の石清水八幡宮を模したと言われ、
大分の宇佐神宮と並び全国に三例しかない
整った八幡造りで国の重要文化財に指定され、
昭和四十五年には三ヵ年にわたる
本格的な復元解体修理が行われました。
平成十二年より十四年には総工事費、
約二億六千万円かけて御屋根の葺き替え工事、
丹朱塗他塗装工事、破損個所の補修、
その他修復工事を行いました。

楼門

 坂の下からでも見えるのが楼門。軒の下正面には『八幡宮』の扁額がかかっています。

回 廊

 楼門から左右に回廊が巡り、御本殿を四方から取り囲んでいます。
 左右入り口には見張りをする神像が配置されています。

本殿

 御本殿は三社が横に連ねられた形式で、それぞれに階段と御扉を持っています。
 中央の階段では狛犬が入り口を守っています。

蝦虹梁

 彫刻が浮き彫りにされ、極彩色が施された蝦虹梁が身舎もやと向拝を支える柱を繋いでいます。

御屋根

 檜皮葺の御屋根。前にあるのが廊下と申殿。
 透塀で囲まれているのがご本殿。
 御屋根が前後二棟に葺き分けられているのも『八幡造り』の特徴で、前殿を「外陣」後殿を「内陣」と呼びます。
 屋根の横には 迦陵頻伽かりょうびんがと天女の艶やかな彫刻もあります。